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解析事例

FMCWレーダー解析とレンジドップラープロットの作成

概要

  • 本稿では、FMCW方式で変調したチャープによる電波伝搬解析を行い、その結果を用いてレンジドップラープロットを作成する流れと結果の例を示す。
  • 電波伝搬解析はWaveFarer(ミリ波レーダー解析ツール)を使用する。
  • レンジドップラープロットの作成はWaveFarerの後処理マクロを使用する。


チャープ波形

  • 線形に周波数変調するチャープ波形を想定する。
  • このチャープは、周波数の上限と下限、チャープ長(T)、チャープパルス間のリセット時間(Tr)により定義され、ユーザーが任意に設定することが可能である。

chirp.jpg

全体の流れと結果例

  • WaveFarerでベースとなる解析シナリオ(地面や構造物の定義、レーダー特性の定義、この他解析条件など)を作成する。

  • model.jpg
  • チャープ解析のための専用スクリプトを使用して各パラメータ(チャープ波形、車両の速度など)を設定し解析を実行する。

  • nagare2.jpg
  • 解析終了後に後処理マクロを実行しレーダーシステムによるIQシグナルを求める。この時のレーダーシステムは以下のような一般的なものを想定する。

  • レーダーシステム.jpgのサムネイル画像
  • 求めたIQシグナルの例を以下に示す。

  • IQシグナル.jpg
  • このIQシグナルをフーリエ変換し以下のようなパワースペクトル密度を得る。この時、横軸はビート周波数(送信チャープと受信チャープの周波数差)となっており、これはレーダーと対象物の間の距離に変換することができる。

  • パワースペクトル密度.jpg
  • さらに、フレーム内のチャープをまたいでフーリエ変換(2nd FFT、ドップラー FFT)を行い、連続するチャープ間の位相差を求める。この位相差は相対速度に変換できるので、ここから以下のようなレンジドップラープロットを作成する。(以下の図では、車両が動き出してから1,2,3秒時点でのそれぞれのプロットを示している。)

  • nagare3.jpg
  • 1,2,3秒時点での各プロットから、相手車両や各障害物の相対速度と距離の遷移を確認することができる。

まとめ

  • FMCWレーダーの電波伝搬解析とその結果を使用してレンジドップラープロットを作成する流れを示した。
  • この一連のシミュレーションでは、WaveFarerによる解析、WaveFarerフレームワーク内で実行される専用スクリプト、後処理マクロを組み合わせて使用した。


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