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電波伝搬シミュレータ【RapLab】:RapLabは、見えない電波をレイトレース法により可視化。アンテナ伝搬研究者に愛され続け、国内でユーザー数は100を超えました。

コラム

第6回:レイトレース法って正しく計算できるの?  -電磁界解析の比較-

レイトレース法は電波を光に見立てて、直接波や正規反射と回折のパスで近似したものである。大体の精度はあると一般的には言われているが、 まだまだレイトレース法の精度を心配する研究者はまだ多い。実際に、シンプルなトンネルという環境で電磁界解析(FDTD法)とレイトレース法とで比較してみた[1]。

モデル

モデルは二つあり、1つは断面が4.3m×3.8m、長さが100mのトンネル、もう一つはこのトンネル内に断面が2.0m×2.8m、 長さが20mの車両を入れたモデルである。

送受信点の場所

送信点はCenter(断面の中心位置で、トンネル端から1.9m)とSide(トンネル端から1.02m)をトンネルの入り口から10m、高さ2.82mの位置に配置している。受信点は高さが1.47m(Low)と2.82m(High)で、トンネル両端から1.183mの位置(Left、Right)に配置している。

トンネル内での伝搬利得比較

送信点がトンネル断面中心の場合、FDTD法とレイトレース法はよく一致している。

同様に送信点がトンネル断面壁側の場合にも、FDTD法とレイトレース法はよく一致している。

トンネル+車両モデルでの伝搬利得比較

トンネル内に車両が1つの場合、FDTD法とレイトレース法はよく一致している。

車両が2つの場合でも同様に、FDTD法とレイトレース法はよく一致している。

下記はFDTD法でのトンネル上面からみた図で、左がトンネルモデル、右がトンネル+車両モデルの結果である[2]。

まとめ

FDTD法とレイトレース法では、平均で3dBの誤差となり、レイトレース法の精度が実証された。

[1]Gilbert Siy Ching, Kensuke Tsuda, Yukiko Kishiki,"Comparison of Propagation Characteristics Using Ray Tracing Method and FDTD for Wireless Services inside Tunnels," IEICE Technical Report, AP2012-37, July 2012.
[2]Gilbert Siy Ching, Kensuke Tsuda, Yukiko Kishiki, Masahiko Kawamura, "Field Predictions inside Electrically Large Tunnel with Objects Using FDTD," 2012 IEICE General Conference, Sep. 2012. (Toyama, Japan).

共通の計算条件

周波数やアンテナ、トンネル、車両の材質は以下の通り。

2つの手法の計算条件

レイトレース法とFDTD法で特有の計算条件は以下の通り。

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