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電波伝搬シミュレータ【RapLab】:RapLabは、見えない電波をレイトレース法により可視化。アンテナ伝搬研究者に愛され続け、国内でユーザー数は100を超えました。

コラム

第 5回:RapLab v7.1の新機能

RapLab v7.1 が2012/8/31に発売されました。

各種機能の向上

アンテナアクセス高速化
指向性アンテナで計算した場合の計算時間が高速化されました。
保存機能高速化
保存種類を3種類(①ポイント、②ポイント+パス、③ポイント+パス+パス詳細)用意しました。用途に応じてデータをスリム化することができます。 また、保存ファイルの単位をTx-Rx毎のファイルを、Tx単位にまとめました。
入力座標の小数点以下桁数の拡張
送受信点の位置が0.01mm単位で入力可能になりました。但し、座標入力ダイアログでは1mm単位の入力となります。

表面の粗さ考慮

反射係数の計算で、壁面の粗さを考慮した反射係数の算出を可能としました。
回折係数に含まれる反射係数の計算は、粗さを考慮しておりません。
反射係数の計算
where
R0 : 平面の反射係数 
: 表面の粗さの正規分布の標準偏差 [m]  
θi : 入射角[rad] 
λ:波長[m] 
が大きくなるほどに表面の粗さの損失の影響が大きくなります。

MIMO計算機能の強化

送信及び受信アンテナがMIMOの場合、伝搬経路の計算をアンテナ素子毎に行わず、送信及び受信アンテナの重心位置同士での伝搬経路を計算することで、計算時間の短縮をはかりました。たとえば4×4MIMOの場合に、16回(4×4)の伝搬経路の計算が必要でしたが、この簡易手法を使うことで、1回の伝搬経路の計算だけですむため、計算時間が1/16となります。 また、計算結果として、固有値、チャネル容量をCSV出力します。
各素子の伝搬損失の計算は、以下3つの手法から選択可能になりました。
・ パス長近似
・ 平面波近似
・ VRA手法(Vector-Rotation Approximation)
以下説明では、送信側、受信側の重心点位置のことをGTx、GRx とします。

MIMO素子入力方法
MIMO素子の入力方法は以下3種類があります。
  1. (1) 連続配置-リニア配置
    配置方法をリニアにし、素子数を設定数に入力することで設定可能です。
  2. (2) エリア入力
    Multiple機能により入力可能です。
  3. (3) ポイントデータエクスポート/インポート
    リニア配置などで、設定した諸元を、メニューの「ファイル-ポイントデータエクスポート」でCSV出力し、ポイントの 増減や、素子位置を変更するなどの編集後、メニューの「ファイル-ポイントデータインポート」でRapLabに設定します。
固有値・チャネル容量ファイル出力
固有値・チャネル容量をCSV出力することが可能になりました。 計算プログラムはMATLABで作成したDLLのため、MATLAB Compilerがあれば、カスタマイズすることが可能です。

(1) パス長近似

パス長:各送信(Tx1~Tx3)位置から、GTx-GRxで計算された伝搬経路の履歴点を経由し、 各受信(Rx1~Rx3)位置までの距離。
電界強度:GTx-GRx伝搬パス長と上記で求めたパス長差の位相と距離損失分を加味する。

(2) 平面波近似

パス長:GTxから各送信(Tx1~Tx3)位置をつないだベクトルのパス出射方向への射影と GRxから各受信(Rx1~Rx3)位置をつないだベクトルのパス入射方向への射影を足したものをGTx-GRx伝搬パス長から引いた値。 GT(R)xからT(R)x位置をつないだベクトルがパス出射(入射)方向と直行する場合は射影が0となり、GTx-GRx伝搬パス長と同じ値となる。)
電界強度:GTx-GRx伝搬パス長と上記で求めたパス長差の位相差分を加味する。パス長差の自由空間損失分は考慮しない。

(3) VRA手法

パス長:各送信(Tx1~Tx3)位置から、GTx-GRxで計算された伝搬経路の履歴点を経由し、 この履歴点により各受信(Rx1~Rx3)を回転させた各受信位置(Rx1~Rx3)までの距離。

電界強度:GTx-GRx伝搬パス長と上記で求めたパス長差の位相と距離損失分を加味する。

VRA参考文献
[1] 山田 渉,北 直樹,杉山 隆利," 屋外MIMO伝搬特性推定におけるレイトレース法簡易計算手法" 信学技法,A・P,アンテナ・伝搬 108(201),7-12,2008-09-04
[2] 特願2009-035288 伝搬特性推定方法、及び伝搬特性推定装置

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